こんにちは、プロデューサーのサトシです。今日はシーズン1-2の内容をお伝えします。

恋愛市場からは最初にドロップアウトしていた

前回の続きです。アイジュさんは自分のことを、トラックの途中から入ってきた走者だと言っていました。スタートラインはこっちだと聞いていたのに、違うところから走り出してしまった、と。

そのズレは家族の話でも出てきます。働き方を考え直したきっかけは家族でした、という医師はとても多い。ゆーさんもそうで、奥さんと出会ったのが研修医2、3年目、結婚が5、6年目、子どもが生まれたのが7、8年目。いちばんよく聞く形だと思います。

アイジュさんは休学中の旅で奥さんと知り合っています。19歳から41歳のいままでずっと一緒。卒業試験のあと、奥さんの誕生日にプロポーズして、研修医のときにはもう結婚していました。3年目と5年目に子どもが生まれているので、専門医の試験を受けたときには2人の親です。

アイジュアイジュ
恋愛市場とか婚活市場からは、もう最初からドロップアウトした状態でスタートしてるんですよ。ある意味つまんないんです。
ゆーゆー
僕が経験したものの3年4年前に全部経験してるから、そこで視点がずれるんでしょうね。

だから若い先生に専門医を取るべきか聞かれても、軽々しく答えられなくなってきた。偉そうにキャリアを語れない、とアイジュさんは何度も言っていました。ゆーさんと2人で話す形でないとキャリアの話は難しい。この番組が始まった理由がここにありました。

ポリス、という単語だけ聞き取れた

後半は旅の話です。19歳の誕生日の2日後、世界一周の終盤、リオデジャネイロ。バスの後方右の窓側に座っていたら、席は空いているのに男が不自然に隣へ詰めてきたそうです。そわそわしている。荷物を前に抱え直して、仲間がいないか車内を見回した。男は後ろへ移動しました。

しばらくして後ろの女性が叫び、乗客が一斉に外へ逃げ出します。振り返ると、その男が女性の首にナイフを当てて何か怒鳴っている。ポルトガル語なので分かりません。後ろの席にいた日本人のサッカー留学生は「ヤバいヤバい」しか言わない。通訳してくれ、と思ったそうです。

静止が数分続いたあと、後ろにいたスーツの男が犯人を引き剥がして投げました。上着の裾が広がって、宙を舞ったように見えたと言います。犯人が黙り、車内が一斉に沸く。ロナウジーニョがゴールを決めたときみたいに、と表現していました。

アイジュアイジュ
何を言ってるのか全然わからないのに、ひとつだけ聞き取れた単語があって。ポリスだったんですよ。
ゆーゆー
非番の警官がたまたま乗ってたってことですか。

引きずり降ろされた犯人は、乗客に殴られ蹴られていたそうです。おばちゃんが買い物袋で殴っていた。人が敬礼するのを人生で初めて見た、とアイジュさんは言っていました。その場を離れながら2人で話したのは、バス代を払ったかどうかでした。

マシンガンを突きつけられた話もあるそうです。1年旅して、生きて帰ってきた。あの1年があったのだから、失敗したってどうにかなる。