こんにちは、プロデューサーのサトシです。今日はシーズン8-3の内容をお伝えします。
パリの勤務医と、9週間の有給
フランス人の同僚と給料の話をしたときのことが、具体的に出てきます。
公立で保険診療をしている医師は公務員扱いで、給料が全国一律。パリでも田舎でも同じだそうです。日本と同じだな、とアイジュさんは思ったとか。研修医の時期が低いのも同じで、ただし10年15年働いても1.5倍ほどにしかならない。
金額は月3000から4500ユーロ。残業を乗せても5500から6000ユーロ程度だそうです。
アイジュ
ゆーその話の最後に付いてきた一言が効いていました。有給は9週間だけどね、と。5週間の有給に加えて、当直明けなどの働きすぎた分が休みとして返ってくるので、実質2ヶ月になるそうです。
先進国はどこも同じ問題を抱えている、というのが2人の見方でした。例外はアメリカで、国民皆保険を持たない唯一の先進国です。日本もアメリカ式にすればいい、と言うのは医師と富裕層だけではないか、とも言っていました。
数字も出ています。アイジュさんの勤務先では採血が日本の保険点数の10倍。それでもアメリカ人の患者さんは、これだけの項目でこの値段なんて安い、と喜んで帰るそうです。日本で20万円の人間ドックが、アメリカなら3万ドルはかかる、と。
名義貸しでは、もう通らない
後半は産業医の将来についてです。飽和するのではないか、という問いに対して、ゆーさんの答えはニーズはまだ増える、でした。
理由がはっきりしています。これまで名義を貸しているだけで実質的な活動がない産業医がとても多かった。一方で国は、社会保険料の側で対応しきれなくなり、企業側に負担を移し始めています。健康経営という言葉も、ストレスチェックの中小企業への義務化も、その流れだという見立てでした。
ゆー
アイジュもうひとつ、供給側の制約も挙げていました。臨床をやりながら産業医をする場合、抱えられる企業数は限られます。週1、2日で回せる数には上限がある。だから需要が増えたときに、いまの体制で支えきれるのか疑問だ、と。参入の余地はまだある、というのがゆーさんの結論でした。
アイジュさんの予想は、10年後には産業医の資格が要る企業と要らない企業に分かれるのではないか、というものでした。そうなったらベトナムから戻ってバイトしようかな、と冗談を言っています。
締めは前回と同じところに戻ります。選択肢を狭めない。ただし広げすぎると人は悩むので、軸として専門医を持っておく。
専門医は、海外に出ても評価されます。