医局に入らない医師は、実際どれくらいいるのか
「医局に入らないなんて非常識」という空気は、かつてほど強くありません。2004年の新臨床研修制度以降、研修先を自由に選べるようになり、医局を経由せず市中病院でキャリアを築く医師が明確に増えました。
診療科によって割合は大きく異なります。都市部の人気病院を中心に、医局に属さない医師は珍しくなくなっています。一方で、大学の医局が強い地域や、専門性の高い外科系では、依然として入局が主流の科もあります。
アイジュ
ゆー医局に入らないメリット
- 勤務地を自分で選べる(強制的な地方派遣がない)
- 給与の高い病院・アルバイトを自由に選択できる
- 上下関係や医局特有の人間関係のしがらみが少ない
- 自分のペースでキャリアを設計できる
医局に入らないデメリット
1. 専門医取得のハードルが上がる
最大の懸念がこれです。ただし医局に入らなくても専門医は取得できます。専門研修プログラムを持つ市中病院を選べば、医局を経由せずに専門医を目指せます。重要なのは、研修プログラムが整備された病院を自分で見極めることです。
2. キャリアの相談相手が限られる
医局にいれば自然と得られる先輩からの助言や情報が、自力で取りに行く必要があります。
3. アルバイト先などを自分で開拓する必要がある
医局の秘書が代行してくれる書類手続きや紹介を、すべて自分で行うことになります。
「入らない」という選択に必要な覚悟
医局に入らない道は自由な代わりに、すべてを自分で決める責任が伴います。ポッドキャスト「医局の外で会いましょう」では、この点が海外の働き方と重ねて語られています。
ベトナムの私立病院で働くアイジュ医師によれば、海外では「自分のことを自分で決められない職業に就いているのか」という発想が基本にある。誰かに決めてもらう安心を捨てる代わりに、自分で選ぶ自由を得る。医局に入らない選択は、この自立とセットです。
アイジュ
ゆー医局に入らない選択が向いている人
- 勤務地や働き方を自分でコントロールしたい人
- 早くから開業・起業・経営を視野に入れている人
- 臨床以外(産業医、予防医療、ビジネスなど)にも関心がある人
- 自分で情報を集め、判断し、動ける人
特に将来クリニックを経営したい人にとっては、医局での研鑽よりビジネス目線を早く鍛える方が有利な場合があります。経営者として専門医を雇う立場になるなら、自分が専門医である必要は必ずしもありません。
入るか入らないかは、目的から逆算する
医局に入らない選択に、絶対の正解も不正解もありません。臨床医として雇用される道を歩むなら医局の恩恵は大きく、経営や別領域を目指すなら医局外の自由が生きます。大事なのは、周囲の空気ではなく、自分がどこへ向かうかで決めることです。あなたが本当にやりたいことに、医局は必要でしょうか。