こんにちは、プロデューサーのサトシです。今日はシーズン11-4の内容をお伝えします。

人を雇って、価格に乗せる

前回の「回るんじゃない、回すんです」の続きです。では実際にどう回すのか。

アイジュさんの勤める私立病院では、回らないなら人を雇い、その分を医療費に転嫁します。ビジネスだから、という一言で終わる。日勤、准夜、夜勤の3シフト制で人を配置し、足りなければ増やして価格に乗せる。公立でそれができないなら、患者さんに待ってもらう。それが我々の国のシステムだから、と説明される。

そこで出てきたのが、クリントン元大統領が日本の医療を視察したときの逸話でした。素晴らしい働きぶりだからこの仕組みをアメリカに持ち帰りたい、と言った。ところがどうやって回っているのかを聞くうちに、これはアメリカではできないと言って断念して帰った、という話です。

アイジュアイジュ
日本みたいな仕組みを安く維持するためには、何か犠牲が伴うんですよ。
ゆーゆー
医療者が死に物狂いで働くか、財政が赤字になるか、国民が待つか、ですね。

日本は医師も真面目だが患者も真面目だ、という指摘が刺さりました。風邪をひいて2、3日待たされることはあり得ない。それが当たり前だと思われている。ただ、もうそういう時代ではないと誰かが言わないといけない、と。

ベトナムの話も対比で出てきます。来週から消費税を下げます、といったことが実際に起きる国だそうです。2028年度までにこうします、という言い方は、その時期までにできないという宣言に等しい。できるなら今やるから、と。

その場しのぎに見えるけれど、土壇場でどうにかする力がある。モンゴルにもフランスにもアメリカにも勝った国だ、とアイジュさんは言っていました。

辞める権利を、使わなかっただけ

後半は文化の違いの話です。

仕事中にスマホを触らない日本人は本当にすごい、とアイジュさんは繰り返します。自分の秘書は通訳をしながら株価を見ている。ただ、求められた仕事はできているので注意したことは一度もないそうです。

子どもを叱るときの言い方も違います。日本ではお巡りさんに連れて行かれるよと言いますが、多くの国では神が見ている、という発想になる。ゴミの話も同じでした。ゴミ箱がないのに道が綺麗なのは日本の驚異ですが、ゴミ箱がないほうが悪い、という文化も普通にある。仕組みの側に原因を置く考え方です。

そこから、キャリアの相談に戻ります。週6、週7で働いていて辞められないと言うと、海外の同僚からはこう返ってくるそうです。

アイジュアイジュ
辞める権利があるんだから、それを使わなかったのはあなたの選択でしょ、っていう発想なんですよ。
ゆーゆー
空気を読んで辞められない、という説明は通じないと。

奴隷ではないのか、とまで言われることもある。何か契約上の理由があるのか、と聞かれる。日本人の感覚とは大きく違う、という話でした。

本音と建前は他の国にもある。ただ、空気を読むというのはそれとは別のものだ、というのが2人の整理です。

回らないのは仕組みの問題で、あなたの責任ではありません。